top of page

<白夜を構成するモチーフ>

白夜を象徴するモチーフの最たるものと言えば、「蓮の花」であろう。白夜はダメージ回避の為、蓮の花を自身の身代わりとして使用する。犬夜叉達が白夜を攻撃すると、姿が消え、代わりに蓮の花が現れるのだ。これは非常に象徴的なシーンで、「白夜=蓮の花」であることを決定付けているように思われる。

 

「蓮の花」は、泥水の中から生じ、清浄な美しい花を咲かせる姿が、仏の智慧や慈悲の象徴とされている(ウィキペディアより)。仏教ではお釈迦様が座り、誕生直後の仏陀が歩いた跡に咲いた花とされ、尊ばれている。これは、白夜が「この世界の外かつ上位の存在」であることを暗示している。

また「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という言葉があるが、これは奈落と白夜の関係性も示唆しているように思われる。「奈落」という醜く穢れた「泥」から生まれた、美しく清らかな「蓮」「白夜」なのだ。作中で最も穢れた存在である奈落から生まれた白夜は、奈落を裏切ることも、俗世の欲にまみれることもない。このことは、泥を肥やしに美しい花を咲かせる蓮と、イメージが重ならないだろうか。

蓮は泥が汚ければ汚いほど、水が濁っていればいるほど、大きく美しい花を咲かせると言う。所詮、蛙の子は蛙だ。奈落が「解離」して作った「分身」が皆、生みの親たる奈落を裏切るような俗物ばかりだったのに対し、白夜は“奈落の命令には”最期まで裏切らない。

しかし、ここに大きなカラクリがある。前述したとおり、蓮は泥を肥やしにする。とすると、奈落はどうだろう?この構造は、奈落が白夜を生み、最終的に玉の中で未来永劫の闘いを強いられる構造とも重なる。奈落は四魂の玉の肥やしでもあったわけだ。また蓮が由来の「一蓮托生」という言葉は、奈落と白夜の運命共同体的側面を如実に表している。

「折り鶴」もまた、白夜を象徴するモチーフだ。白夜が飛行に使用する道具が「折り鶴」だ。「鶴」は「鶴は千年亀は万年」というように「長寿」のシンボルであり、鳴き声が遠方まで響くさまから「天上界に通ずる鳥」ともされた。古代より「吉祥の象徴」とされている。「折り鶴」は鶴同様「長寿」や、「平和」や「祈り」の象徴とされる。

「鶴」とそれから派生した「折り鶴」は「蓮の花」同様、「世俗の世界よりも上のもの」の象徴として扱われている。

© 2018 chiroruchoco all right reserved

  • Facebook Social Icon
  • Twitter Social Icon
  • Google+ Social Icon
bottom of page